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GNIグループ2022年12月期通期決算説明会および最近頂いたご質問における 質疑応答(Q&A) の概要

(2023年02月17日開催)


 

本資料に記載されている当社の現在の計画、見通し、戦略などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しです。

将来の業績に関する見通しにつきましては、現時点で入手可能な情報から得られた当社経営者の判断に基づいています。実際の業績は、さまざまなリスクや不確実な要素により、これら業績見通しとは大きく異なる可能性があるため、これら業績見通しに依拠した投資判断を行うことはお控え下さいますよう、お願いいたします。

実際の業績に影響を与えうる重要な要因には、当社グループの事業領域を取り巻く経済情勢、市場の動向、世界情勢などが含まれます。

この文書は、言及されている取引に基づくいかなる法域においても、売却の申し出、申し込みまたは購入の申し出の勧誘、証券の購入または申し込みの勧誘、または投票の勧誘を意図したものではなく、構成するものでもありません。いかなる法域においても、そこで適用される法に違反して、証券の販売、発行、または譲渡を行ってはなりません。

本資料と2022年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)の内容に相違があった場合、短信の内容が優先されます。

見通しや仮定の数値は、端数処理を行っております。


用例:
当社:株式会社ジーエヌアイグループ(日本単体)
当社グループ:当社および子会社
北京コンチネント:北京コンチネント薬業有限公司
CBIO:Catalyst Biosciences, Inc.
BAB:Berkeley Advanced Biomaterials LLC

Q1: 臨床試験の状況について教えてください。中国ではCOVID-19のパンデミックにより遅延があったとのことですが、通常通りになっているのでしょうか?COVID-19の影響はまだ残っているのでしょうか?

A1:2022年11月から2023年1月にかけて、中国全土でCOVID-19の感染が急速に広がったため、登録のスピードが大幅に落ちました。そのため、決算短信では3ヶ月の遅れが生じたと記載いたしました。その間に、COVID-19収束後に登録を再開する方法を、医療機関と協議いたしました。現在、すでに登録は再開していますので、中国でこれ以上深刻なCOVID-19のロックダウンやアウトブレイクがなければ、2023年の第3四半期末には遅れを解消することを目標にしています。他の地域でも数ヶ月ごとにCOVID-19の感染者が急増する状況のようなので、状況を注視しております。

Q2: IPO関連の一過性の費用以外に、販管費が大きく増加した要因は何でしょうか?これらの費用を考慮しても、増加幅は非常に大きいと思います。2021年3月期の有価証券報告書を見ると、人件費もかなり増えていますが、”販売手数料”も増えています。今年も”販売手数料”はかなり増えたのでしょうか?

A2:確かに、昨年は最も厳しい年(2020年と比べても)でしたので、人件費、販売手数料共に増加しました。ご存知のように、昨年は上海が3ヶ月間封鎖され、その分を営業活動で補う必要がありました。北京コンチネントは、増加するロックダウンの下で、特別な交通手段の手配、感染対策にかかる費用、追加のインセンティブなどをスタッフに支払わなければなりませんでした。COVID-19の流行のピーク時には、上海でのタクシー代などの交通費が何倍にもなるなど、多くのコストが上がりました。最近は平常に戻りつつあるようですが、少なくとも第1四半期末までは様子を見なければなりません。なお、販管費の増加要因としては、北京コンチネントのIPO準備費用以外にも、米ドルだけでなく人民元に対しても円安になったことで販管費の諸費用が膨らんだこと、その他M&Aに伴う一時的なコンサルティングや法務などの専門サービス料(合計2億円程度)などがあることにもご留意ください。

Q3: CullgenがIPOに進まなかった場合の時価評価による推定コストについて、その負債の最大可能規模はどれくらいですか?

A3: 今言えることは、損益計算書に関しては、投資家向け資料(2023年02月17日開示の2022年12月期 連結決算概要)のスライド12に記載した通り、少なくとも8億3,700万円ということです。これは、Cullgenを連結したことにより、当社の連結財務諸表に現れるコストです。もし、Cullgenの取り扱いを現在の全部連結から持分法適用に変更した場合、これらのCullgen関連費用は当社の連結金融費用には計上されず、親会社の所有者に帰属する当期利益に考慮されます(つまり、親会社の所有者に帰属する当期利益には変更がありません)。

Q4: 北京コンチネントの少数株主の株式を買い取るという話でしたが、買い取り主体はGNIとCBIOのどちらでしょうか?また、どの程度の価格で株式を買い取ることを約束するのでしょうか?また、その負債はバランスシート上ではどのように表示されるのでしょうか?

A4:必ずしも、その中国国内株主の株式を現金で買い取ることを確約しているわけではありませんので、ご留意ください。中国の国内株主が保有する北京コンチネント株式は、国外株主の北京コンチネント株式をCBIO株式とスワップしたのと同様に、中国から北京コンチネント株式を移転する方法があれば、CBIO株式とスワップすることができるかもしれません。中国国内の北京コンチネント株主の要望をどのように満たすか、様々な選択肢を検討し、関係者と議論しています。そのため、誰がどのような方法でこれらの取引をサポートし、この「負債」が当社グループの貸借対照表にどのように表示されるかは、まだわかりません。

Q5: CBIOとの経営統合の目的は、米国でのNASHに対するF351の臨床開発資金と理解していますが、NASHの臨床試験はいつ行う予定なのでしょうか?また、この試験に関して、他社との提携や導出を検討しているのでしょうか?NASHは難治性疾患と言われていますが、米国の投資家から資金調達は可能でしょうか?

A5: 現在、中国以外のF351の権利はCBIOにあり、2023年第2四半期に取引2がCBIOの株主によって承認されるまで、当社グループは17%程度の議決権しか保有していません(詳細は2022年12月27日の当社の開示資料をご参照ください)。従って、現時点では、今後の見通しについて公にコメントすることはできません。今一つ言えることは、当社グループは米国での臨床開発を支援していくということであり、当社グループの戦略として、様々な選択肢を残しておきたいと考えているということです。なお、米国に資金源を求める理由の一つは、仮にさらなる資金調達の必要が生じた場合に、日本の当社株主の希薄化を最小限に抑えるということです。

Q6: 2023年予想について、親会社の所有者に帰属する当期利益が2022年の実績値より大幅に増えています。2022年の税引き後利益がマイナスなのに、なぜ親会社の所有者に帰属する当期利益がこれほど増えるのでしょうか?

A6: Cullgenの損失のうち、当社に帰属する部分(28.3%)のみが親会社の所有者に帰属する当期利益に計上されるためです。他に利益を出している北京コンチネント(56.0%)やBAB(100%)の利益も親会社の所有者に帰属する当期利益に計上されていますが、それらの収益性の高い子会社の持分比率がCullgenよりも高いため、北京コンチネントやBABからの利益でCullgenからの損失を十分に補っており、親会社の所有者への帰属利益が上記の水準になっております。今後、Cullgenは研究開発投資を継続するため費用が増加し、Cullenは規模の拡大に伴い、その他の支出も増加することが予想されます。このため、Cullgenを連結している限り、当社グループの連結当期利益および親会社の所有者に帰属する当期利益はCullgenの影響を大きく受け、両利益項目には大きな差異が生じることになります。上記の通り、当社グループはCullgenの筆頭株主としてあり続ける意向ですが、Cullgenの成長に伴い、いつかは当社がCullgenを全部連結の対象から外す(即ち持分法に移行する)ことは避けられないと考えております。投資家向け資料(2023年02月17日開示の2022年12月期 連結決算概要)のスライド13に示したように、仮にCullgenを全部連結から持分法に移行した場合、当社の連結利益の数値は大きく異なるものになります。スライド13に示したものが、当社グループの実態に近いと考えています。

Q7: なぜ北京コンチネントのIPO費用計上をもっと早く予想できなかったのでしょうか?CBIOの案件は昨年急速に進展したからでしょうか?

A7: CBIOの案件が2022年末に急速に固まったため、第3四半期決算の短信や業績予想の修正に関連する費用などを織り込むことができませんでした。

Q8: Osderma / RuixingのBABの生体材料(技術)を美容分野に適用するビジネスは2023年からですか?

A8: Osderma / Ruixingの合弁会社に参加した企業の中には、もともと生体材料事業に携わっていた企業もあり、事業立ち上げに関するノウハウは十分にあると考えております。

Q9: 3ヶ月前の昨年11月に修正した見通しと比較しても、営業利益が6億7,000万円減少しているのはなぜでしょうか?

A9: 2022年の後半2ヶ月は、予想外のIPO費用化(395百万円)、CellCarta評価損(321百万円)、年末のM&A関連費用などが発生し、営業利益を圧迫いたしました。当社の財務諸表では、営業利益算出にその他費用が含まれるため、上記の評価損や一時的な費用が営業利益に影響を及ぼしています。

Q10: CBIOのナスダック上場について、以前の開示で「上場維持のための施策を講じる」とありました。CBIOの株価は昨年9月から1ドルを割っているので、5月くらいまでには施策を講じる必要があると理解しています。どのようにするつもりなのでしょうか?

A10 このルールによる上場廃止を回避するためには、2023年1月18日に開示いたしましした本件に関する第2回Q&AのQ17に記載した通り、いくつかの方法があります。しかし、これはCBIOの問題ですので、CBIOの取締役会が決定する前に、当社からこれ以上の詳細につきましては、残念ながらお話しできません。

Q11 当社グループが取得したCBIO株が浮動株化する(当社グループが市場で売却する)可能性はありますか?

A11: 当社グループとしましては、現時点ではCBIOの株式を売却する予定はありません。CBIOの株式は、当社グループの資産として非常に価値の高いものと考えています。

Q12: CBIOの保有する普通株式の評価額が432百万円のみにも関わらず、税務上35百万米ドルの所得とみなされるのはなぜですか?

A12: 監査法人との議論を通し、当社グループが受け取ったCBIO株式の価値について、保守的な立場を取ることにいたしました。その結果、当社グループが保有するCBIO優先株式は、財務諸表上、すべてゼロ円とみなされています。

Q13: CBIOの優先株式は、グループの貸借対照表でどのように計上されているのでしょうか?投資その他の資産に計上されているのですか?

A13: 監査法人との協議の結果、2022年度末の当社グループの貸借対照表上では、現在ゼロ円で計上されています。

Q14: CBIOとの取引2が完了した後、北京コンチネントの価値はGNIのその他の収益に計上されるのでしょうか?

A14: CBIOは当社グループの子会社となるため、当社グループの連結損益計算書への影響はありません。

Q15: 放射線性肺炎(RP)や糖尿病腎症(DN)は、なぜ決算短信の研究開発欄に記載されなくなったのでしょうか?

A15: 現在、糖尿病腎症に関しては、DN (Diabetic Nephropathy)ではなくDKD (Diabetic Kidney Disease)と表記しています。両者は同義語です。DKDの表記の方が医療・製薬業界以外の多くの人に理解しやすいと考え、表現を変更いたしました。RPについては、2022年、北京コンチネントが、ピルフェニドンのRP向け臨床試験のスポンサーを、臨床試験を実施している病院の臨床試験担当者に移管しました。その理由は、北京コンチネントがF351やピルフェニドンなど他の適応症に注力するためでした。このため、北京コンチネントは臨床試験を継続する担当者を引き続き支援するものの、当社の開示資料の研究開発説明とパイプラインチャートからRPへの言及を削除いたしました。