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マザーズ上場10周年のご挨拶

マザーズ上場10周年にあたり、ご挨拶を申し上げます。

株主の皆様におかれましては、日頃より厚いご支援を下さり誠にありがとうございます。当社は、2007年8月31日に東京証券取引所マザーズ市場に上場以来、着実に事業の推進を行ってまいりました。過去10年間で、当社は、医薬品の研究開発・臨床開発を行うバイオベンチャー企業から、製造販売まで一貫して行う製薬会社へと変化してきました。これもひとえに株主の皆様のおかげと感謝しております。

当社の中核となる医薬品であるアイスーリュイについては、連結子会社である北京コンチネント薬業有限公司が、2014年2月に販売を開始し、毎年着実に売り上げを増加してまいりました。販売開始当初は、販売代理店経由でありましたが、昨年下半期には直接販売体制への移行により大きく売上増加を達成し、また、本年2月には、国民基本医療保険、労災保険、出産医薬目録(2017年版)に収載されるに至り、今後一層の売上成長を期待しております。

開発パイプラインの進展についても、当社の将来に有望な結果をもたらすであろう数々の重要な成果を得ております。本日現在、当社の開発パイプラインには、中国においては4つの臨床開発品が含まれ、また、米国においては、本年8月31日(日本時間)に、肝線維症治療薬であるF351の米国における治験許可申請を補完する追加的なデータを米国食品医薬品局に提出しました。これが認められれば、当社グループの米国における初の治験となります。

肝線維症治療薬のF351は、アイスーリュイの誘導体で、当社グループがグローバルな特許権を保有する新薬候補化合物です。現在、中国では第2相臨床試験を実施しており、同化合物の臨床開発を米国で行うことが出来れば、当社の中国発の医薬品を世界市場で展開するビジネスモデルの重要な証左となります。

さらに、当社グループは、本年7月、Berkeley Advanced Biomaterials LLC(BAB)の持分 の70%の取得を完了し、連結子会社としました。BABは、米国において、生体材料の開発、製造、販売を行う収益性の高い会社です。この買収が当社グループにもたらすメリットは、黒字化の達成、業務の多角化によるビジネスリスクの低減、新たな市場や事業分野での販売活動の拡大です。

このように、当社グループにおきましては、過去10年間で様々な事業の進捗を達成しており、今では、安定的で収益性の望める堅固な会社に成長したと自負しております。今後10年間を見通すと、更に一層明るい未来が開けていくことを確信しております。

最後になりましたが、この機会に、皆様のこれまでのご支援に感謝し、また、今後一層のご支援、ご鞭撻をお願い申し上げます。

取締役代表執行役社長兼CEO イン・ルオ