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2022年度第1四半期決算説明会 質疑応答(Q&A)の概要

(2022年5月19日開催)

Q1: 中国での新型コロナウイルス感染症拡大によるロックダウンの影響は、GNIの第2四半期業績にどのような影響を見込んでいますか?

A1: 4月上旬から5月中旬までは、上海での影響があるのは事実ですが、上海以外の地域ではそれほどではないと考えています。北京は、上海ほど深刻な封鎖はなく、一部の地区が封鎖されただけで、病院は開いています。医薬品の売上高を見ると、通常、学術的なプロモーションにより初期的段階では北京と上海で売上が伸びます。その後は、広東、山東、河南など人口の多い省が、当社グループの主要な販売市場になるのが一般的です。この2年間を見ると、地方都市で徐々に売上高が伸びてきており、それに伴い上海でのウエイトが下がってきています。そのため、今期は現時点ではまだ当初の見通しを維持しています。将来のことを正確に予知することはできませんが、新型コロナウイルス感染症拡大は夏頃には沈静化すると考えています。

Q2. 戦略投資について3つ教えてください。

(a) 投資金額についてはどのようなお考えですか?

(b) どのような投資形態(M&A、ライセンスなど)を考えていますか?

(c)  特定の地域があれば教えてください。例えば、米国とか中国など。

A2: 北京コンチネント(以下BC)とCullgen及びBerkeley Advanced Biomaterials(以下BAB)に見られるように、当社グループは以前から戦略的な投資を行ってきております。

(a) 投資予算については、大型案件と小型案件の両方を考えております。前者は収益性の高いものに絞り、過半数以上の株式出資をします。後者の場合は、少数株主として出資し、事業化(インキュベート)していきます。当社グループは現在、利益を上げている会社なので、新規投資により利益を食い潰したくないと考えています。研究開発に特化したCullgenは既にインキュベーションしているところです。

(b) 創薬事業と生体材料事業は常に優先リストの上位にあります。また、良い機会があればM&Aも検討します。

(c) 投資先の優先順位は、日本がトップで、米国、中国が続きます。

Q3: 日本で、北京コンチネントの製造能力やCullgenの革新的な技術を活用する計画はありますか?

A3:中国での製造能力と日本でのビジネスを組み合わせる可能性も視野に入れています。しかし、現時点ではこれ以上公表することはできません。Cullgenの革新的な抗がん剤はグローバルに開発する予定です。将来、多拠点での国際臨床試験には、日本が含まれることになるでしょう。

Q4: 米国でのF351の臨床試験について、米国で他社にライセンスを供与する計画はありますか?

A4: 米国での第Ⅰ相臨床試験は終了しましたが、第Ⅱ相臨床試験の適応症はNASH(非アルコール性脂肪肝炎)による線維症です。現在、米FDAと対話を進めており、すでにFDAからある程度のフィードバックを受けています。NASHに起因する線維症の第Ⅱ相臨床試験については、どのような計画が適しているのか、現在も議論を重ねているところです。NASHに起因する線維症は大きな適応症であり、非常に大規模で高額な試験になるため、米国市場では、他のパートナーとの協業の可能性も検討しているところです。

Q5: NASHは巨大な市場ですが、多くのプログラムが失敗している難しい領域でもあります。そうした中で、御社が成功する見込みは何だとお考えでしょうか?

A5: NASHは、これまで数十億円単位もの研究資金が注ぎ込まれた「墓場」です。そのため当社グループは、非常に慎重に対応していきます。なぜなら、誤った判断により収益への悪影響を受けないようにするためです。そのため、2つのステップを踏んでいくつもりです。まず、中国で(F351の)第Ⅲ相臨床試験を終了して承認を得ます。その後、(第二段階として)米国での第Ⅲ相臨床試験に入る前に、中国で(F351の)結果をNASHに展開します。中国での第Ⅲ相臨床試験を進める間、既に米国で完了した第Ⅰ相臨床試験の結果を基に、中国での結果を米国に持ち込みやすいよう、米国におけるNASHに起因する線維症の臨床試験の進め方(プロトコル)を確認しておきたいと考えています。これが当社グループにとって最も安全な道だと考えています。

Q6: アイスーリュイの糖尿病性腎症第相臨床試験を飛ばして第相臨床試験へ進むという計画の根拠は何ですか?

A6: 米国で腎線維症を対象としたピルフェニドンの臨床試験が2件あり、良好な結果が得られています。その結果、米国で公表されたデータを使って、そのまま第Ⅲ相臨床試験へ移行できるかどうかを中国FDAと協議できると考えています。

Q7: 中国の20213月期の生体材料事業の売上貢献と、今期前年比の見込みを教えてください。

A7: 2021 年度の中国での生体材料事業の売上は、当社グループ全体の約 15% を占めています。中国のパートナーとの合意形成の早さにもよりますが、今後2~3年で中国での売上を10倍にすることが目標です。生体材料事業は、2021年度の当社グループの連結利益の1/3近くを占めています。今後、さらに高い比率に成長させる計画です。

Q8: 中国での生体材料事業では、どのようなパートナーを探していますか?

A8: 新製品開発者と販売代理店の両方を探しています。当社グループは、製品ラインの追加とビジネス機会により、環太平洋地域での生体材料事業を再構築するため、新製品のパイプラインと販売チャネルを同時に拡張できるような戦略的パートナーシップを交渉しています。

Q9: 中国での新しい美容ビジネスとはどのようなビジネスでしょうか?形成外科でしょうか?どのように投資する予定ですか?M&Aを通じてでしょうか?

A9: 当社グループの生体材料は整形外科で使われており、形成外科への応用を含め、様々な製品ラインを開発しています。整形外科で使われていたものを、現在中国で需要の多い形成外科に転用するのは、ごく自然な流れだと思います。既にご説明したように、当社グループの投資案件は、当初から過半数の株式取得を目指す大型案件と、小型案件に分かれます。小型案件は、インキュベーション(事業化)の段階から投資を行います。生体材料事業については、後者(小型案件)を考えています。詳細については、決定しだい開示いたします。